抗生物質と抗ウイルス薬
引用元:ウィキペディア
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A2%A8%E9%82%AA
米国CDCの"Get Smart"キャンペーンポスター。
抗生物質は風邪などの感染症に効かないことを警告している。
抗生物質(狭義の抗菌剤)は抗菌作用しか持たないため
多種のウイルスによって引き起こされる風邪には効果が無い。
その副作用のため有害であるにもかかわらず、未だに頻繁に処方されている。
処方してしまう理由には、人々の抗生物質に対する期待、
薬屋の需要、処方に対しての空気など複雑に絡み合う事情が一般的であるとされる。
ただし合併症の予防、及び発症後に正当な理由で処方されることもある。
抗ウイルス薬の処方も、風邪の原因ウイルスが多種に及ぶため
現実的な効果は無いが、いくつかの予備試験ではベネフィットが示されている。
風邪というとすぐに抗生物質を処方する医者も多いが
多くの場合、風邪の原因はその多くがウイルスであるので
細菌を対象とした抗生物質は効果がない、と
医師・医療関係者の集団のメディカルブレインや
元医学部教員の米山公啓らによって指摘されている。
実際、抗生物質を飲んでも飲まなくても
風邪をひいている期間は同じだという調査結果がある。
抗生物質が、風邪をひいている期間を短くするなどという科学的論文は
存在しない、つまり、普通の風邪であれば、結局、抗生物質を飲まなくても
治っているのであり、患者は薬で風邪を治しているつもりでも
実際に風邪を治しているのは、人体が本来持っている自然治癒力なのである
と米山は述べている。
どうして風邪に抗生物質がやたらと使われるかと言えば
その答えは医者が「儲かるから」であると
メディカル・ブレインによって指摘されている。
医療現場で行われている悪慣行に一石を投じる形で、ようやく2003年6月に
日本呼吸器学会が、成人気道感染症の指針のなかに
風邪への抗生物質はできるだけ控えるべきと明記した。
2004年5月の改訂版では「風邪に抗生物質は無効。
細菌性二次感染の予防目的の投与も必要ない」とした。
それにもかかわらず、臨床の現場では、風邪に抗生物質が処方されている
この傾向はアメリカでも同様である、と米山公啓は2005年出版の本で指摘した。
例外を言えば、風邪をこじらせた結果
細菌性の肺炎や気管支炎になってしまった場合は
抗生物質は意味がありはする、だがそれ以外は使っても無駄か
むしろ有害であり、これは抗生物質ですから
○○○の症状が出た時だけ飲んでくださいと
はっきりと伝えて処方するならばともかく
ただ、一日何回飲めというのでは
わざわざ抗生物質の副作用を出させているようなものである、と指摘されている。
抗生物質も人体に害を及ぼす面があるのであり、これについて説明すると
我々の体の中では常在菌と呼ばれる細菌が共存共栄しているが
抗生物質を飲むとこれらの細菌のバランスが崩れてしまい
大腸炎になり下痢をしたり,ひどい場合には偽膜性大腸炎で血便が混じることもあり
女性の場合に多いが、抗生物質の影響でカンジダと呼ばれる
カビが増えて膣炎を起こしドロドロの液体が膣から流れ出ることもあると指摘された。
また、安易な抗生物質使用は耐性菌を出現させるばかりであるので
細菌感染であることが明確な時にのみ使用すべきであるともされている。
風邪でやみくもに抗生物質を処方する医者は
考えものであるとメディカルブレインよって指摘されもした。